瑪瑙は、人類が早い段階から用いてきた石のひとつ。ネアンデルタール人の遺跡からも、赤い瑪瑙の加工品が見つかっている。旧石器時代、まだ「宝石」という概念が成立する以前から、この石は選ばれ、手を加えられてきた。
赤色は酸化鉄によるもの。鉄の酸化の度合いによって、橙から深紅まで幅が生まれる。加熱によって色を深める技法は、古代インダス文明の時代にはすでに確認されている。
主な産地はインド、ブラジル、ウルグアイ。長い時間の中で、人との関わりが続いてきた石。道具として、装飾として、あるいは祈りの対象として。人の歴史のそばに在り続けてきた存在。